東京フィルムセンター映画・俳優専門学校 H.A.T(新入星アースレイターズ)

『学生特撮サークル&キャラクター図鑑』 第6回は 東京フィルムセンター映画・俳優専門学校のH.A.T(ヒーローアクションチーム)さんに伺い、インタビュー取材をさせていただきました!

新入星アースレイターズ

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最強のヒーローを目指しているクリフ(中央)、ひょうきん者のレイク(左)、実は二重人格のアイル(右)から成る、3人組のヒーローユニットだ。先代(2015年)のアースレイターズから力を引き継ぎ、『ギガホープ』ら宇宙からの侵略者と戦っているぞ。
クリフは五感を強化し、動きをコピーしたり見切ることが出来る能力『センスリベレイション』を持っている。他にもレイクは超スピードの『スピードリベレイション』を、アイルは馬鹿力の『パワーリベレイション』を操るぞ。
時には他のローカルヒーローたちと力を合わせ、都内各地のイベントや幼稚園などで活躍中!

東京フィルムセンター映画・俳優専門学校 H.A.T(ヒーローアクションチーム)

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【活動拠点】
東京フィルムセンター映画・俳優専門学校(東京都江戸川区)
【活動内容】
ヒーローショーの運営(アクション・声優から設営等まで)を中心に活動。

earth1―アースレイターズたちの設定についてはどのように決めているのでしょうか?

実は毎年違うものになっているんです。「新入星」なので1年間ずつ毎回設定を変えているんです。設定を決めているのは主にその年の学生ですね。例えば去年の レイク(ブルー)はクール系だったんですが、今年のレイクは三枚目みたいな。それぞれのアクター担当の人が中心になって名乗りポーズを考えたり、サークル員が作った武器を持たせてみたり、という形で考えています。デザイン面では、毎年のアースレイターズはほとんど同じですが怪人は全然違うんです。全く繋がっていないわけではないんですけれども、去年のシリーズが好きだった人はより楽しめるよう工夫しています。

今年のコンセプトは「全員問題児」というコンセプトなので、問題児がどう頑張ってしっかりしたヒーローに成長していくかというストーリーになっています。去年は「ブルーが黒幕」というシリアスな展開だったので、今年は笑って泣けるような作品を目指しています。

―キャラクター造形についての裏話を教えてください。

授業の中で作ることが多いです。実は、もともと造形系の会社で働いていた方が先生なんですよ。マジョーラのように使いこなすのが難しい材料も現場で使っていた方で、H.A.Tで使うスーツのデザイン案とかも見てもらっています。先生に質問したらちゃんと教えてくれるし、武器を作ろうとしている時に「こういう材質がいいよ」ってアドバイスしてくれます。工房も学校の中にあるので便利です。
他にもOBの先輩が授業で作ったものを受け継いだり、卒業生には造形やデザイン系の会社で働いている人もいるのでそこから技術を学んだりもしていますね。

最近だと、電飾技術に挑戦しています。悪役のキャラクターの武器に電飾を仕込んで光らせたりですとか、そういう試みですね。
今年の敵組織はSF・ロボット系のキャラクターで構成しているので、この技術を上手く使えたらより一層メカっぽく見えるのでは?と思っています。

earth2―H.A.Tでの普段の活動はどんなことをやっているのでしょうか?

授業が終わってから放課後に行っています。水・木曜、不定期に土曜日も活動していますね。普段は基礎トレーニングを、イベント前はそれに向けた練習をしています。最近はほぼ毎週イベントをやっているので結構忙しくなってしまっているんですけれども。

アースレイターズの他にも江戸川区公認ヒーローの『エドレンジャー』も担当しています。「江戸川区民祭」や地域の盆踊りみたいな大がかりなイベントはエドレンジャーのチームとして呼ばれて、幼稚園や学校とかみたいな案件はアースレイターズのチームとして参加しています。ダブルブッキングが起きたりもするので大変ですね。よそのチームからはメンバーが多いと言われるのですが、いざ活動をやってみるとそんなことは無いです。

ヒーローショーの他には、スタッフとして学校関係のイベントのお手伝いもやっています。
来年でH.A.Tが10年目、この学校は13年目なんですけど、チームが出来た当初から「学校があるからこそ活動が出来ている」という伝統はありますね。
名目上はサークルですけれども、最近はその域を超えてきていて「H.A.T」っていう専攻みたいな形になりつつあります。頼りにされています。

その他、子どもたち向けの案件や地域貢献系のイベントにもスタッフとして参加しています。学校を卒業したら役者の端くれになる中で、イベントは絶対やらないといけない仕事なんですよね。そういった意味では社会勉強も兼ねた形になっています。

ヒーローショーを実際に行う中では音響やテント・ステージのセットといった設営も全部自分たちでやっているんです。なので、特撮とは関係の無いイベントも勉強の一環として手伝っておけば、自分たちのイベントにも役立たせることが出来ますね。

―サークルには特撮が好きで入った人が多いのでしょうか?

好きな人がいればそうでない人もたくさんいますね。中には仮面ライダーのTシャツを着て、活動に取り組むメンバーもいますけれども。
共通項としては「アクションで初見の人を認めさせたい」みたいな、貪欲な人が集まっています。

earth3―活動を行っていく中での苦労はどんなことでしょうか?

普段は授業がどうしても外せないことですね。でも、ヒーローショーをやる時は公欠を出せるんですよ。「産学協同プロジェクト」といって文部科学省から認可を受けた正式なプログラムで授業を休めます。
その一環として、外部の映像作品を手伝ったりもしています。プロの映画を現場で手伝って、半年間も学校に帰ってこなかった先輩もいますね。

キャラクターの保管も難しいですね。着ぐるみが増えていくにつれて個人の家に持ち帰っているので。校舎が広くないので、部室は無いんですよ。ロッカーはあるんですけど、誰かの家1つが生贄になっています。でもそのおかげで、毎年新しいキャラクターが生まれていますね。

それと、アースレイターズの名前をよく間違えられます。「アースレイダーズ」「アースレイタース」「アースレイダース」で複数回訂正して全部外されたりとか(笑)。

―今後の目標について教えてください。

地域の子供たちに楽しんでもらったり、自分たち発信のイベントではいかにお客さんに受け入れてもらったりするために、パフォーマンス能力の向上を心がけたいです。卒業したらちゃんとプロとしてそういう道に進めるようにというのも目標ですね。
でも、一番はメンバー全員でショーを作れたら、といつも思っています。ショーが終わった後にみんなで泣いて笑えるのが一番です。

―最後に読者の方へのPRをお願いします!

H.A.T主催のローカルヒーローシアターは、毎月第4日曜日にやっています。
基本的に自分たちのイベントはYouTubeでも見れるようになっているので、よろしくお願いします。

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怪獣同盟の女性ヒーロー、ソウダルフォンと記念撮影!
「早稲田天使」と「新入星」のクロスオーバーです。ありがとうございました!

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【H.A.T イベント・メディア情報】
・東京ローカルヒーローシアター(東京フィルムセンター映画・俳優専門学校にて開催)
毎月第4日曜日には、ゲスト団体を招いてヒーローショーを開催!グリーティングタイムやダンスショーなど盛りだくさんでお送りします。
入場料・入場制限なし。写真・動画撮影もOKです!

・公式YouTubeチャンネル(H.A.Tちゃんねる)
https://www.youtube.com/channel/
UC72yCRVm8mRa2DRH4GaSLjg

東京ローカルヒーローシアターや、アースレイターズ・エドレンジャーの活躍をYouTubeでチェックできるぞ!